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【水中分娩】海外での水中出産レポート


2016年3月18日(金) 妊娠38週と3日

この日は朝8時半からナインウェルズ病院にて、ふたたび赤ちゃんの大きさを
確認をするための追加スキャンでした。

相変わらず平均よりは小さいけど、2週間前のスキャンの結果と比べて
しっかり成長しているから、

大きさは問題なさそうと技師さんに言っていただけました。

その後、前回同様一応お医者さんにもデータを確認してもらうため
別室でのんびり待っていると、助産師さんが来て、

「赤ちゃんの大きさに問題はないけれど、羊水がだいぶ減っている。

医者は、2~3日以内に促進剤での出産をすすめている」と言われました。

突然のことでものすごくびっくりしてしまい、しばし呆然。

「自分としては普通に陣痛が来るのを待ちたい。なぜ促進剤が必要なのか」と
もう一度説明を求めると、

「今の段階で、安全と言われている羊水の量の一番下ギリギリのライン。

このまま陣痛を待っていると、もっと羊水が減って赤ちゃんが危険な状態に
なって、緊急帝王切開での出産になる可能性もある。

それなら、陣痛促進剤を使っての普通分娩の方がいいだろう」とのことでした。

全く予想していなかったことだったので、本当にびっくりしてしまったのと、

促進剤は使いたくない、やっぱり自然に陣痛が来るのを待ちたい、という
思いと、

赤ちゃんが危険な状態になるかもしれないと言われているのに来週の予定が
頭を駆け巡り、

すぐに受け入れられない自分に嫌気がさしたりと、

とにかく色々な思いが頭を駆け巡り、年甲斐もなく何故か号泣…笑

促進剤といっても、3段階あるそうで、最初は子宮口の入り口にホルモン剤(?)
を入れて、まずは24時間様子見。

このために、日曜日の16時半から入院する必要があると言われました。

これで陣痛がこなければ、人口破水。

それでも陣痛がこなければ、点滴で陣痛促進剤を打つそうです。

一度出産を経験しているから、最初の段階できっと陣痛はくると思うし、

その段階で陣痛が来れば、希望通りの水中出産も出来るわよ、と励まして
くれましたが、まだ心の整理がつかず。

もう日曜入院は避けられないようでしたが、最後の選択肢(?)として、

今この場で内診をして子宮を刺激して、入院するより前に陣痛がくるように
することは出来るかもしれないと言われました。

これもこれで、もしかしたらすぐにでも陣痛がくるかもしれないと思うと
心の準備は必要でしたが、

元々もういつ産まれてもいい時期で覚悟は出来ていたはずだし、出来れば
促進剤は避けたかったのでお願いすることに。

これが、ただの内診でちょっとグリグリ刺激するだけかと思っていたのですが、
どうやら子宮口に指を2本開いて入れて、

羊膜を子宮口から剥がす、ということをやっていたようで、もう悶絶する痛み
でした…(T_T)

「もう無理ーーー!!!一度止めてください!!!」 と言おうかと思った瞬間
に終了。

本当に痛かった…(T_T)

助産師さんいわく、子宮口はまだ1~2cm開いている程度だけど、
柔らかくなっているし、

赤ちゃんの頭もいい感じに下がってきている、これはあたなにとって
グッドニュースね!とのこと。

無事陣痛が来ることを祈っているわ!と診察室を送り出され、家に帰りました。

まだ戸惑いもありましたが、段々と心の準備も出来てきて、帰ってからはやり
残していた家事などを全てやり、

残りの時間は、悠理とたくさん遊んで過ごしました。

なんだかんだで今まで撮っていなかった、お腹が大きい自分と悠理の写真を
撮ってみたり♪

夕飯を作る時間も惜しかったので、夜は、

悠理が前からずっと行きたがっていたシティセンターにある中華レストランに
3人で食べに行きました。

きっと、3人で一緒にする最後の外食になるねー、と話しながら。

出産当日の悠理のことですが、病院には連れて行けないので、

あらかじめ普段から仲良くしてもらっている日本人家族のお家に預かって
もらう約束をしていて、

悠理にもだいぶ前からその話をしていました。

どれくらい理解していたかは分かりませんが、ホテルが大好きな悠理は
‘お泊り’という響きが魅力的なのか、

「お母さんとお父さんはいないんだよ」と伝えても、
「うん、大丈夫!」とずっとお泊りを楽しみにしてくれていました。

そして、この日の夜、22時くらいから頻繁にお腹が張りはじめました。

前駆陣痛かもしれないけれど、念のためと思い、寝る前の悠理にもう一度、

「もしかしたら今日寝てる間に〇〇くんのお家に行くかもしれない」と
お話しておきました。

とりあえず寝ようと思い悠理と一緒に横になっていたのですが、
23時頃からは3~5分間隔で定期的にお腹が張りはじめました。


2016年3月19日(土) 妊娠38週と4日

午前1時を過ぎたあたりからは段々生理痛のような痛みをともなってきて、

内診後に出て一度はとまっていた出血も再び出始めていました。

もうこれはきっと陣痛だな、と思い、旦那に伝え、とりあえずすぐに病院に
行けるように準備をしました。

間隔は3分間隔ではあるものの、痛みはまだ弱いので迷いましたが、とりあえず
2時過ぎに病院に電話。

陣痛の最中に電話で英語なんて喋りたくなかったので旦那にお願いしたの
ですが、

結局「本人とかわって」と言われ、電話で話すハメに…。

今妊娠何週目か、いつから陣痛がきたか、間隔はどうか、出血や破水はあるか、
痛みはどのくらい強いか、

1人目の出産の時はどれくらい時間がかかったか、などを色々聞かれ、

最終的に、「いつでも病院に来てもいいわよ」と言われました。

よく「まだ来るな」と言われ続けて、結局間に合わずに車で産んだという話を
聞いていたので少しびっくり。

預かってもらう予定のお家に電話をし、寝ている悠理に靴下とコートを着せ、

準備していた入院セットと悠理のお泊りセットをもって、車でお友達のお家に
行きました。

深夜2時半という時間にもかかわらず預かってくれたお友達には本当に感謝して
います。

私は車で待機し、旦那にお家まで悠理を連れて行ってもらったのですが、

悠理は引き渡した時に、旦那にニコっと微笑みかけて手を振ったようで、
その話を聞いて泣きそうでした…(;_;)

はじめての一人でのお泊り、頑張れ、悠理!!!

病院には3時頃着きました。

まだ痛みは強くないと伝えると、分娩室ではなく診察室に案内されました。

そこで血圧や体温を測ったり、色々と問診。

お産のすすみ具合を見るために内診してもらいましたが、この時まだ子宮口は
2cm。

この日は私が来る前に1人出産を終えた以外は誰もいなかったようで、
帰ってもいいしこのままいてもいいよと言われました。

帰るのも面倒くさかったので、そのまま病院にとどまることに。

4時頃、部屋を移動しました。

まだプールに入るにはさすがに早いので、まずは普通の分娩室へ。

日本の分娩室とはだいぶ雰囲気が違って、普通のベッドと椅子の他に
バランスボールがおいてあり、

奥には専用のシャワーとトイレもついています。

陣痛の間隔は常に3分でしたが、痛みはまだ余裕で、
ベッドに横になってみたり、バランスボールに乗ってみたり。

助産師さんは1時間起きに様子を見に来て、赤ちゃんの心音のチェックを
してくれました。

来るたびに「紅茶かコーヒーはいかが?」と聞いてくれるのですが、

プールに入ってからトイレに行きたくなったら嫌だったので毎回断っていると、
お湯とフルーツを持ってきてくれました笑

6時くらいからはだいぶ痛みが強くなってきて、痛みもお腹から腰やお尻へと
移ってきたので、旦那に少し腰を押してもらいました。

助産師さんから、「そろそろプールに入りたいか」と聞かれたので、
お願いすることに。

まだ耐えられる痛みでしたが、大きいプールなのでお湯をためるのに30分は
かかるということで、早めにお願いしました。

プールの大きさはこんな感じです↓

7時頃、お湯がたまったということで、プールのある分娩室へ移動。

上だけ水着を着て、下は何も着ずにプールに入りました。

お湯はたぶん38~40度くらい?

プールに浸かった瞬間、陣痛と陣痛の間にもあった腰痛が一気になくなり、
かなり楽になりました!

感動~~~☆★

この時、朝7時半くらい。

陣痛中の痛みはさすがにあまり和らぐことなく痛かったのですが、
まだまだ陣痛の合間はかなり余裕がありました。

「写真撮って撮って♪」と自分からお願いするほど元気笑

そこから30分くらいはそんなに変化がなく、ものすごく痛いは痛いのですが、
プールのふちにあるグリップを握り、

ただただ無言で陣痛の痛みに耐えるのみ。

8時にシフトの交替があるということで、別の助産師さんに変わったのですが、

前回のスキャンの時に一度会ったことのある助産師さんだったので、
少し安心しました。

変わる前の助産師さんにも、変わったあとの助産師さんにも、

「あなたは前回の時もこんなに静かだったの?前回の時はどんな感じだった?」
と聞かれました。

前回も、本当に辛そうな態度が出てたのは最後だけだったと旦那が伝えると、

「もしあなたから見て変化があったら教えてね。
知らぬ間に赤ちゃんが産まれてたなんてなったら大変だから笑」

と言われていました(^^;)

そして、

「プールに入ると陣痛が遠のいてしまう可能性もあるので、
11時半までに変化がなければ一度プールを出て、

内診してお産の進み具合を確認しましょう」と言われました。

出来れば3時間後には産んでいたいなぁ…と思ったのですが、
そんな心配をよそに、

8時半くらいからは痛みがかなり強くなってきて相当しんどくなってきました。

使う予定はなかったのですが、試せるものは何でも試そう!と思い、
笑気ガスというものを吸ってみることにしました。

少し頭の感覚がマヒして痛みが和らぐことを期待しましたが、
痛みは全く変わらず…。

ただ、陣痛と陣痛の合間に少し頭がクラクラするような気がする程度でした。

でも、私は陣痛中どうしても痛みで息をとめてしまうので、
ガスを吸おうとすることで意識的に呼吸が出来たのは良かったかな。

段々まともに笑気ガスも吸えないほど陣痛がつらくなったきた頃、
ついにいきみたくなってきました!

でも、悠理の時はいきみたい、というか体が勝手にいきんでしまう状態に
なった時はまだ子宮口は5~6cm。

まだいきんじゃダメと言われ、子宮口が10cmになるまで2時間必死に
いきみをのがし、

その時間が本当に絶望的につらかったことを思い出しました。

もうすぐ終わりが見える!という思いと同時に、地獄の時間がやってきた…
という複雑な思いに。

この頃にはかなり出血もしていて、助産師さんが網のようなものを使って
血をすくい、

プールの下についている排水溝に流していました。

そしてかなり頻繁に、水の中でも使える機械で赤ちゃんの心音をチェックして
くれていました。

とりあえず3~4回いきみのがしをしたのですが、水中だからなのか
なんなのか、

このいきみのがしは悠理の時よりもつらくなかった気がします。

そして、何回かいきみをのがしているうちに、赤ちゃんが段々おりてきて
いるのが自分でも分かりました。

でもたぶんまだいきんじゃダメなんだよなぁ、と思いつつ、とりあえず
旦那にいきみたくなってきたというのを伝えてもらうと、

「あらそれはいいことね!」と。

「いきんでもいいの?」と確認すると、「???もちろん!」と言う感じ。

いきみのがし??何それ??というような感じの反応でした(^^;)

でも確かに、子宮口とか全然確認してないし、もう体がいきみたいって
いってるんだからいきんでいいんだよな!と思い、

よく分からないけどいきみはじめることに!

悠理の時は、とにかくいきみを逃すのがものすごくつらくて、分娩台に
乗っていきみはじめてからは痛みもそこまでなく、

一気に楽になったので、今回も「やったー!もういきめる!楽になる!」と
思っていたのですが、

今回の出産はここからが地獄でした(;_;)

というのも、ちゃんと股を開かなくては!と思い、今までとむきを変えて
上をむいて、

両腕を広げてプールのふちにしがみつく形でいきみはじめたのですが、

どうにも足腰が浮いてしまい上手く踏ん張れず、思うように力が入らない…。

足を伸ばせばプールの反対側に届いて踏ん張れるのですが、それだと股が
開かない…。

とにかく助産師さんに股を見せなくては!と何故か必死に股を開いて
いきんでいたので、

プールに沈みそうな頭を旦那が必死で支えててくれていました(^^;)

そして、足で踏ん張れない分、もう声で踏ん張ることしか出来ず、

悠理の時には一切出さなかった、

「ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~~~~~!!!!!」

というお腹の底からのうなり声をあげていました笑

そして、何回かいきんでいるうちにどんどん赤ちゃんがおりてくるのが
分かったのですが、産道がとにかくめちゃくちゃ痛い!!!

これは悠理の時にはない痛みでした。

あとから考えてみたら、もしかしたら悠理の時はいきみをのがしている
2時間の間に、

ゆっくりゆっくり赤ちゃんが自分で産道をおりてきていたのを、

今回はほとんどいきみのがしをせずにいきみはじめてしまったので、
急激に赤ちゃんが下に押し出されて、

それでものすごく痛かったのかも…。

どんどん産道や会陰が裂けていっている感じが分かり、
もう本当に本当に痛い…(;_;)

でもいきまないことにはこの痛みからは解放されないし、とにかく死にそうな
痛みに耐えながら3~4回いきんだところで、

ボンっと破水したのが分かりました。

そこからさらに赤ちゃんがぐんぐんおりてきました!

もうパニックになりそうなくらいの痛みと戦いながらいきんでいると、旦那の

「もう頭が見えてるよ!あとちょっと!がんばれ!!!」と言う声が聞こえ、
最後の力を振り絞ることに!

旦那は私の頭側にいたのですが、そこからでも赤ちゃんの頭が出ているのが
確認出来たそうです。

もうきっとこれで赤ちゃんが出てくる!と自分でも確信がもて、
渾身の力をこめ、うめき声をあげながらいきむと…

すぽんっっっ!!!

と、赤ちゃんの頭が出てきました!!!

水の中のため、まだ自分が外に出たとは気づかず目をつむって口をぱくぱく
している様子の赤ちゃんがなんとも不思議な感じでした。

頭が出た時は、長年詰まっていたものがようやくとれたような、ものすごく
すっきりした感覚でした。

悠理の時に、頭が出たあとはもういきまないで力をぬいて、と言われたことを
思い出し、

今回もとりあえず一度いきむのをやめて呼吸を整えていると、もう一度
いきみたくなったので軽くいきむと、

体を回転させながらぐるぐるっと赤ちゃんが出てきました!

そして、水から引きあげた瞬間に、

おぎゃああああ!おぎゃああああ!

と、元気な産声をあげました!!!

あーーーーー、終わったぁーーーーー!

赤ちゃん、無事に産まれてきてくれてありがとう!!!

悠理の時もそうでしたが、産まれたあとは感動で大号泣…とはならず、
とにかく痛みから解放された安堵感と達成感で、

今回も涙は出ませんでした(^^;)

赤ちゃんが冷えないようにすぐ帽子とタオルをかぶせ、まだへその緒で
つながったまま、赤ちゃんを抱っこさせてくれました(o^^o)

産後1分の写真がこちら↓

長くなりすぎたので、後編に続きます!






掲載元はこちら

ママーレコーレ編集部

ママのあれこれを皆でシェアしたい」という想いに共感して集まった、あれこれ肩書きを持った人たち。