出産に立ち会う夫がやるべきこと。 | 大渕仁美

「邪魔!」と奥様に言われない為にも、ぜひ旦那様には見ていただきたいです。

「奥様の出産に立ち会いたい!」と希望していても、実際にその時になって、何をしたらいいのか分からずに立ち尽くす。しょうがないと思いました。勉強するところも無ければ、練習するタイミングもありません。実際に出産に入ると、大切なのは胎児と母体の安全。旦那様の優先順位は残念ながら低いです・・・。

だからこそ、旦那様には、何をすべきかを頭に入れて、出産に臨んでいただきたいと思います。

これから書くのは、私の経験上での話となります。妊婦が100人いれば、出産も100通りあります。ですので、すべては実行できないケースもあります。でも、これから立ち会いに挑もうとする旦那様に、少しでも力になれば嬉しいです。

旦那様のすべきこと。

①リラックスさせる。

②水分補給・栄養補給をさせる。

③陣痛間隔の計測

④奥様の最後のトイレの時間を記憶する。

⑤励ます。(赤ちゃんと一緒に頑張る。)

この5つが重要になってきます。これらの説明の前に、出産における時間の経緯を簡単に説明します。


出産とは。~奥様に何が起こっているのか。~


出産間近の妊婦検診で、「子宮口が何cmだった。」という報告を受けたことがありませんか?

これは様々なケースがありますが、子宮の入り口である子宮口が開くスピードはゆっくりです。

「3~4cm開いてから破水した」、「1cmしか開いていなかったけど、妊婦検診での刺激から急速に広がった。」、「出産予定日過ぎても、あまり開かずに促進剤投与が決定した。」など、当センターに来店するお客様でも、様々なケースがあります。

ここでは旦那様が出る幕はありません。でも、どのくらい子宮口が開いているのかを把握した方がいいですよ。

では、実際、出産の時、どのような事が奥様に起きているのか、簡略して書きます。

・分娩第1期(開口期)

潜伏期:なぜお産が始まるのか、まだ解明されていません。一説では、女性ホルモンのエストロゲンとプロテスゲロンの比率が変わり、プロテスゲロンが増える。すると、子宮収縮が始まり、胎児を子宮頸部へ押し出す。子宮頸部が開いてくると脳下垂体後葉からオキシトシンが分泌。子宮収縮のリズムが安定してくると言われています。

活動期:子宮口が3~4cm開くと活動期に移る。ここから初産だと1時間に2~3cm、経産婦だと1時間に5~6cm子宮口が開くと言われています。子宮口が7~8cm開くと、かなり痛みが強くなります。この時、暑さを感じたと思ったら寒気がきたり、吐き気がきたり、震えが止まらなくなったりと、様々なケースがあるみたいです。この時の経過時間は、胎児の位置によりバラバラ。予想ができない。子宮口が10cm、全開大と呼ばれる状態まで待ちます。

・分娩第2期(娩出期)

いわゆる出産です。全開大となり、胎児が産道を下降して娩出するまでを言います。

・分娩第3期(後産期)

出産後、胎盤を娩出をするまでのことを言います。出産して、ほっとしてしまいますが、安心はできません。母体と胎児との血液、栄養の橋渡しをしていた胎盤。これをはがす際に、稀ではありますが、大量に出血するケースもあるようです。奥様は出産し、安心していますが、産科医にとって、緊張するところです。

・分娩第4期

分娩後、約2時間のことを言います。すぐには病室には戻れません。奥様はかなりエネルギーを消耗しています。ゆっくり休憩をします。

陣痛室の中で、「子宮口が何cm」という言葉が飛び交います。それを聞き、旦那様はこの出産はどの段階なのかを把握すると、スムーズな出産になるかも知れません。

では、お待たせしました。これから旦那様がすべきことを書きますね。


旦那様がすべきこと。①リラックスさせる。


陣痛がピークの時は、奥様は力が入り、身体は緊張状態です。その時に旦那様はこれらをするといいと思います。

1.さする。マッサージをする。手のひらを当てる。

2.腰を温める。

3.呼吸をさせる。(これが一番大事!)

まず1のさする。マッサージをすると、陣痛が和らぎます。ただし、どうやってやればいいのかが分からなくなります。胎児の場所によっても、背中が痛いのか、腰が痛いのか、骨盤が痛いのかが変化します。それにともない、背中に沿ってさすった方が気持ちいいのか、腰の筋肉に対して、横方向に揉んだ方が楽になるのかが違います。私の時もそうでした。

まずは、奥様の希望に従順になりましょう。その次、様子を見に来る助産師さんが腰をさすったりします。その方法を真似しましょう!

あと、「楽になってね。」という気持ちが大事です。極論、手で身体を触れているだけでも、奥様に安心感が伝わります。奥様は痛みにより、極限状態です。言葉が強めになることもありますが、まずは、手で身体を触れ、試行錯誤しながらさすってあげましょう。

2の腰を温める。これによっても痛みが緩和させると言われています。病院によっては、蒸しタオルをパウチしたものを腰に当てるところもあります。それをもらったら、腰に当てましょう。もし、奥様が暑く、汗が噴き出るようであれば、外してあげましょう。

私が今回、一番大事だと思ったのは呼吸です!これこそが旦那様の仕事です!

痛みが強い時は、呼吸を忘れてしまいます。それを促すのです。息を大きく吐けば、大きく吸えると同時にリラックスします。

ではなぜリラックスが大事かを書きますね。

これはNSTという、胎児の心拍数と、奥様の子宮収縮を数値にしたもの(Paco)を計測する機械です。陣痛室に入ると、奥様は装着します。

これにより、陣痛が何分周期なのか、胎児に危険が無いのかが分かります。この写真は、陣痛の初期の写真です。陣痛がピークの時は撮影どころ話ではなかったのでありません。でも、緑の数値が上がると、胎児の心拍が下がるというような傾向がみてとれると思います。

胎児は子宮から骨盤(産道)へと移動します。骨盤に挟まり、力が加わると、胎児も苦しいのです。陣痛のピークになると、胎児の心拍が下がったという警報音が鳴り響きます。ただし、陣痛は1分程度しか続きません。その陣痛が終わって、胎児の心拍が正常に戻るのは、出産が進んでいる、胎児が下に降りてきた証拠として、いい傾向です。もし、胎児の心拍が戻るのが遅れると、医者や助産師さんが駆け込んできます。ですので、旦那さんは病院を信頼して、奥様のケアをしましょう。

では、なぜリラックスか。

この1分程度の陣痛中にリラックスするのは到底無理かなと思います。しいていえば、この時、奥様は小指中心で握り締めながら陣痛に耐えると、楽かも知れません。話を戻しますと、この陣痛の後、リラックスをしないと母体にも胎児にも良くはありません。

その理由はこれです。

・いざ出産の時には、相当なエネルギーを使います。それまでは体力を温存したい。

・奥様が力んだままだと、胎児も苦しいままです。胎児の心拍数を戻し、酸素を送るためにもリラックスしましょう。

そのリラックスする方法が、呼吸です。

奥様が陣痛が来たときは腰をさする。これが1分程度。そして、陣痛がおさまったら、「はーい。ハーッと大きく息を吐いてー。」と呼吸を促しましょう。

この言葉も、毎回だとウザく感じるかも知れません。その時は、旦那様が大げさに「ハーッ」と息を吐くと、奥様も気づきます。

呼吸をさせることが、より安全な出産へと導きます。恥ずかしがらずにやりましょう!というか、奥様の必死な姿を見ると、恥ずかしさが消えます。やるしかない!という覚悟が芽生えます。


旦那様がすべきこと。②水分補給・栄養補給をさせる。


陣痛がある時は食欲が出ません。お昼が病院から提供されることがありますが、食べれないかも。でも、出産は体力勝負!栄養をつけないといけないですよね!甘いものや栄養のあるバーなど、奥様が食べやすい物があったら、用意してあげましょう。

次に、水分補給。

陣痛がピークの時は、奥様は身動きできません。ベットから起き上がることもままなりません。すると、水分補給もできなくなる時があります。この時に旦那様が飲ませてあげましょう。

でも、紙コップやマグカップのままだと、寝てままの奥様は飲みにくいです。しかも、ベットに水がこぼれる可能性があります。

この時にオススメなのはコレです!

100円ショップにも販売されている「ペットボトルキャップ」。これなら、寝ている状態でも、水分補給がしやすいです。もし、持っていくのを忘れたら、ストローをコンビニなどで買うと代用できます。でもやはり、キャップの方がこぼれにくいです。

陣痛を耐える時、かなり汗をかきます。脱水症状にならないようにしましょう!(汗拭きタオルも忘れずに!)


旦那様がすべきこと。③陣痛間隔の計測


陣痛室に入るとNSTで計測できるので、おおよそ何分周期かなと頭に入れるだけでいいです。

自宅待機の場合、奥さまが計測していると思います。しかし、陣痛がひどくなった場合、計測どことではなくなる時があります。その時も一緒にいる場合は計測してあげましょう。

アプリで陣痛タイマーなどがあり便利です。ダウンロードしていなくて、急遽、計測する場合はノートに書きましょう。

病院に「陣痛が始まった。病院に行っていいですか。」と電話するのは奥様本人でないといけない所がほとんどだと思います。それは、痛みの程度などと詳細に伝える必要があるため。この時、陣痛の間隔が、胎児の様子を知る重要なデータとなります。旦那様が計測している場合は、キチンを奥様に伝えましょう。


旦那様がすべきこと。④奥様の最後のトイレの時間を記憶する。


陣痛がピークの時は、立ち上がることも困難なので、トイレにも行けません。膀胱におしっこが溜まると胎児も降りにくいとされているので、トイレに行きたいのですが・・・。でも、無理です。

そこで、出産前に医者はある処置をします。

その目安になるのが、最後にトイレに行った時間。おおよそでいいので、覚えておきましょう。


旦那様がすべきこと。⑤励ます。(赤ちゃんと一緒に頑張る。)


これはやるべきことではなく、注意点になるかもしれません。

よくテレビなので、頑張っている時に「頑張れ!」と言われると、「頑張ってるわ!」と突っ込みたくなるという話を聞きません?これ出産も同じです。

お産を経験した女性が「この痛みは男性にはわからない。」と言いますよね。やはり、軽はずみに「頑張れ!」と言うと、奥様から反感を買うかも・・・。

今回、この出産の時、この言葉を使いました。

「赤ちゃんと3人で頑張ろう。」

赤ちゃんを意識させると、奥様も意欲が湧いてきます。

実際、赤ちゃんも大変な思いをして生まれてきます。迷信などかもしれませんが、難産だと、生まれてきた赤ちゃんは、その時の記憶がある。そして、暗闇に1人になると、泣く。そして、よくうなされると聞いたことがあります。

赤ちゃんも、骨盤を通って外に出ようと必死なんですよね。一緒に頑張りましょう。

今回、私が立ち会いを経験して、これが必要かなと感じることを書きました。

でも、出産は様々なケースがあります。

帝王切開だけではありません。吸引分娩や、金属のヘラみたいので引っ張り出す「鉗子分娩」というものあります。これらは医者が母体と胎児の安全を考え、考えた処置。旦那様はまず落ち着き、冷静でいましょう。旦那様も慌てると、奥様も不安に思います。立ち会いで一番大事なのは呼吸をしてリラックスすることと書きました。これは奥様だけでなく、旦那様自身を落ち着かせるためにも重要なのかもしれませんね。

振骨小顔センター

大渕

追加。(2018.7.6)

YouTubeに動画を投稿しました。

今回は水分補給と呼吸の2点に絞りました。よかったらごらんください。

掲載元はこちら

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