【LDR】パニック障害の出産レポート#2

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この度、10月27日に無事女の子を出産した。

だが、出産レポ①でも書いた通り私はパニック障害なので、
「分娩中にパニック発作が起きないか」ということがずっと不安だった。

そして先に言ってしまうが、不安は的中した。
ただ、事前に予測できなかったことも多々あったので、何回かに分け、順を追ってレポートしようと思う。パニック障害とは関係のない内容も含むが、そこはいち出産レポだと思って、パニック障害以外の方にも参考にしていただけたら幸いです。

おしるしで慌てた朝(出産2日前)

始まりは、出産の2日前に遡る。ぼちぼち予定日だなあとそわそわし始めていた39週0日未明、水っぽいおりもの+出血で目が覚めた。下着を変えるも、出血が止まらずポタポタと垂れている。

ついに来たか…と思ったが、破水なのかおしるしなのかが判断できなかったので病院へ電話したところ、おそらくおしるしだろうとのことで、自宅で様子見となった。

このとき「胎動が少なくなったらすぐに連絡するように」と言われた。これ、臨月に入ってからよく言われる台詞なのだが、少ないってどれくらい?といつも思う。何をもって少ないなのか。1時間に何回以下なのか。そもそも、胎動の1回ってどうカウントするのか?とかね。

幸い私のお腹の子は「これは少なくはないな」と分かるくらいにはそのときもよく動いていたのだけど。それでもやはり、次の胎動までの間隔が少し空いただけで、寝てるの?生きてるの?と不安になったりした。妊婦は本当に最後の最後まで不安が尽きないものだ。

そうこうしているうちに陽がのぼり始め、おしるしが来たことで緊張&興奮状態の私はそのまま起きることにした。

その日は日曜日で、普段だったら夫は(ダイエットのために)走りに行く日だった。「まだ生まれる気配ないし走ってきたら?」と言ったが「やめておく」とのことで、私がライティングのためにカフェに行くと言うと心配してついてきてくれ、2人でカフェに入り、別々の席で作業をするというドライな時間を過ごした。(しかしこれが産前最後の2人でのお出かけとなる)

一日中軽い腰痛と生理痛のような痛みはあったが、結局、何も起きぬまま夜を迎えた。

陣痛の到来(出産2日前〜出産前日)

21時頃だっただろうか、前駆陣痛と思われる重めの生理痛のようなものが10分〜30分間隔で不定期に襲ってくるようになった。23時半、少しずつ強くなってくる痛みに耐えつつ眠りにつくも、痛みの波が訪れる度に目が覚める。

1:30頃、ついに強い痛みで寝ていられなくなった。この時の私がまず思ったことは「昼間寝ときゃ良かった…」である。おしるしがきた前日未明から結局ほとんど寝ることなく陣痛に突入してしまったようだ。これから出産の方には、ぜひおしるしが来た後は寝られるときに寝ておくことをおすすめしたい。

9分おきに痛みの波がきて、その痛みが1分間続いた。寝転んでいるより起きているほうが楽だったので、リビングのソファでうめいていた。

病院に電話したところ、7分間隔くらいになってから来院してくれとのことだった。10分切ったら電話しろっていったじゃないのさ…と思いつつ、引き続きソファとお友達の時間を過ごす。

あの時点で十分痛いと思っていたが、今思えば、あの痛みはまだほんの序の口だった。

その後の陣痛は不規則で、5分にきたかと思えば10分以上開く、といった具合で安定しなかった。立ち上がっている時の方が陣痛の間隔が短いらしかった。

4時ごろ、ベッドに戻り睡眠を試みるも痛みで眠れず。ようやく8分間隔になった6時ごろ、耐えきれず病院へ電話。余裕な感じを出すとまたしばらく様子を見ろと言われそうなので、これでもかというくらいしんどそうな雰囲気を醸し出した。すると努力(?)の甲斐あってか、無事来院の許可がおりた。

ご飯を食べてから来るようにとのことだったので、夕食の残りの栗ご飯とお味噌汁を半ば這いつくばった状態で食べた。陣痛に耐えながら食べたこの栗ご飯の味を私は一生忘れることはないだろう。

命懸けタクシー(出産前日)

数ヶ月前から登録していた陣痛タクシー。念には念をと2社登録し、バックアップ体制は完璧である。

私が支度をしている間に夫に呼んでもらうと、すぐに到着連絡が来た。さすがは陣痛タクシー。しかし、マンションの前で待ち構えるタクシーを見て、自分の目を疑った。

若葉マークがついていたのである。横に立っていたのは気弱な感じの女性ドライバーだった。

若葉マーク×気弱なドライバー

猛烈に不安である。これから子を産もうと言うのに何故このタイミングで…と思ったが、とにかく早く病院に行きたい。選択肢はただ一つ。このタクシーに乗るしかないのだ。

シートベルトをしっかりと締めていざ行かん。
ところが、この若葉マークのドライバー、想像を遥かに超える若葉マークだった。

見通しの良い空いている大通りで常に一番左車線をのろのろ走行。路駐の車がある度にその後ろで一時停車してからウィンカーを出して車線変更。坂道でたびたび踏まれる謎の急ブレーキ。スピードが遅過ぎて後ろからクラクションを鳴らされ、しまいには若干道に迷っている。

しかも、パニック障害の私は車が苦手なのだ。閉所であることに加え、シートベルトによって身体を固定されるのがかなりしんどい。ドキドキしてくる。タクシーの場合、大抵は乗っている時間が短いので薬を飲まなくてもやり過ごすことができるのだが、今回はそれに加えこの運転である。この胸のドキドキはパニック発作から来るものなのか、はたまたこのスリリングな運転から来るものなのか。

若葉マーク×気弱なドライバー×妊婦×パニック障害
相性は最悪である。

にも関わらず、一応陣痛に苦しむ私を気遣ってくれているようで、度々後ろを振り向いては「大丈夫ですか?」と聞いてくれる。

大丈夫だからどうか前を見て運転して欲しい。ドライバーに言いたいことは山ほどあったが、ここで何か言って彼女をこれ以上慌てさせるのは得策とは思えず、願ったことはただ一つ。

「どうか事故らずに病院に到着しますように」

ここで万が一事故にでもあったらこれまでの10ヶ月は…お腹の赤ちゃんは…と、そんな要らぬ心配を強いられたなんともスリルのある時間だった。結局、普段なら15分くらいで着くところを、30分以上かけて着いた。

そして私が車を降りるとき、気弱なドライバーはこう言った。

「お気をつけて」

ありがとう。
そちらもどうかお気をつけて。


病院に無事着いたことですでに一仕事終えたかのような安堵感があったが、当然、本番はこれからである。そして予想を超えた長い戦いがここから始まるのだった…

つづく。

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