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妊娠週数の壁っていくつあるの?細かく解説。


・妊娠16週の壁【安定期】

妊娠16週(妊娠5か月)に入ると、赤ちゃんの成長を支える大切な「胎盤」が完成し、いわゆる『安定期』と呼ばれる時期になります。
この時期になると、職場や周囲への報告を始める方も多く、生活がしやすくなることもあるでしょう。
筆者の妊娠時も、この16週にたどり着くまでがとても長く感じました。
しかしこの時期に、主治医に「16週だから安定期ですね」と聞くと、「妊娠に安定期はありません」とハッキリ言われたことが、とても強く記憶に残っています。流産確率が下がっても、胎盤が完成しても、妊娠・出産は奇跡の連続でできています。気にしすぎる必要はありませんが、油断はせずに生活しましょう。
ちなみに16週~20週あたりで、エコーで性別が判別できるようになってきます。

・妊娠22週の壁【流産から早産へ】

日本では妊娠22週から妊娠36週6日までの出産を早産と呼びます。妊娠22週未満の出産は流産といい、早産とは区別されます。(※4)
22週以降で赤ちゃんが生まれた場合、まだ発育は十分とはいえませんが新生児医療によって生きられる可能性が高まります。
この意味で「22週の壁」の言葉が広まったようです。(医学的用語ではありません。)
22週を超えたからといって「お腹の外に出ても安心」ということはありません。妊娠22週で生まれた場合、「早産」とはなりますが赤ちゃんの体重は500 g前後で長期間の新生児医療(新生児集中治療室での治療)が必要となります。
また、早く生まれた赤ちゃんほど、後で重篤な障害が出現する可能性が高くなります。

この時期には、赤ちゃんが動く「胎動」を感じられるようになったり、お腹も大きくなったり、身体の変化も大きい時期です。
引き続き身体を大切に、主治医の指示をしっかり聞いて過ごしてくださいね。

・妊娠32週の壁

32週頃の赤ちゃんの体重は、1368g~2243g(個人差あり)。
医療の進歩によって、1500g~2500gで生まれた赤ちゃんの多くが、正期産(で生まれた赤ちゃんと同じように育つといわれています(※5)。この1500gの境目になるのが32週頃のため、「32週の壁」の言葉が広まりました。
産休が取得できる「産前6週」の妊娠34週まであと少し。また、妊娠37週の「正産期」までもあと少しです。
妊娠37週に入るまでに赤ちゃんの身体機能や臓器は十分に発育し、いつでも外の世界に出られる状態なので、正期産で生まれれば一般的には発育上の問題はありません。

・最後に

改めて妊娠の壁を確認すると、「こんなにも沢山あって、無事に生まれるだろうか・・」と心配になるかもしれません。それは、ママが赤ちゃんを大切に思っている証拠。その気持ちは大事に持ちながら、あまり暗いことを考えすぎず、身体と心を一番にリラックスして過ごしましょうね。
つらい悪阻や沢山のマイナートラブル、仕事との両立や周囲の人間関係・・。様々なものと向き合っているママは、本当に強い。毎日頑張っています。周りを頼ったり、弱音を吐いても良い。こんなに色んな壁を乗り越えて、ママと赤ちゃんは成長しているんです。自信をもって、母子ともに健康に幸せな出産になることを祈っています。

参考文献
※1  日本産科婦人科学会日産婦誌59巻11号研修コーナー (kyorin.co.jp)
※2 妊娠9週の壁とは?【産科医】流産の割合と赤ちゃんの心拍停止の原因┃まなべび (manababy.jp)
※3 日本産婦人科学会HP
※4 日本産婦人科学会HP
※5 大阪府立母子保健総合医療センター 低出生体重児保健指導マニュアル
写真出典:SAKURAレディースクリニック textbook for maternity and child care

ライター:ショウコ。二児のワーママ。好きなアイドルはSexyZone。


ママーレコーレ編集部

ママのあれこれを皆でシェアしたい」という想いに共感して集まった、あれこれ肩書きを持った人たち。