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【LDR】なかなか壮絶!パニック障害の出産レポート#1

この度、10月27日に女の子を出産した。
今まで、このnoteでは書いてこなかったが、実は、私はパニック障害である。
だから、出産に際しては「分娩中にパニック発作が起きないか」が一番の不安要素だった。
今回、結果だけ見れば安産だったが、なかなか壮絶な体験だったので、忘れないうちに綴りたいと思う。

パニック障害とは?

「パニック障害」とは、動悸や窒息感、めまい、吐き気、震えといった
「パニック発作」が、繰り返し出現する状態のこと。

人によって恐怖の対象は異なるが、私の場合は、主に以下。
・飛行機
・新幹線
・特急電車
・高速道路、トンネル
・人混み、満員電車
・地下
・暗い場所、狭い場所、窓のない場所
・出入り口から離れている席、奥の席
・歯医者、美容院など

「逃げ場がない場所」「閉鎖感のある場所」「身動きがとれなくなる場所」で
発作が起きることが多い。
具体的な症状については、恐怖の対象である空間に入った瞬間に「このまま死んでしまうのではないか、このまま私は狂ってしまうのではないか」という恐怖の波が押し寄せる。そして動悸、冷や汗、めまい、窒息感、からだの震えが止まらなくなり、数分で恐怖が頂点に達する。

「LDR=閉鎖空間」+「分娩=逃げられない」という不安要素

パニック障害にとって、分娩は恐怖のオンパレード。
パニック障害ではない人だって当然出産は恐怖だろうが、
私の場合はそれに加えて発作の恐怖があった。

・LDR →狭い、閉鎖的な空間への恐怖
・点滴、血圧計、酸素マスク→行動を制限される恐怖
・無痛分娩(麻酔チューブを入れた後は歩行がNGになる)
→ 身動きがとれない、逃げられないことへの恐怖
・帝王切開→ 身動きがとれない、逃げられないことへの恐怖

パニック障害ではない人にとっては全く分からない感覚かもしれないが、点滴の管や血圧計を腕につけられるだけでも、逃げ場を失う感覚になり動悸が激しくなるのだ。
パニック発作が不安だから無痛分娩にしたいと最初は思っていたのだが、無痛分娩の場合、麻酔の管を入れた後は歩行NGで、点滴、血圧計、尿管、NSTモニターを付けっぱなしにするという説明を受け、想像しただけで怖過ぎた。
そんな管だらけになりベッドから一歩も動けない状況で発作を回避することなど出来るのだろうか…?!でも、だからといって麻酔を使わないというのもそれはそれで不安…一体どうすれば!!

パニック障害のバースプラン

不安だらけの出産、バースプランもパニック障害を中心にケアをお願いした。
・出産に関わるスタッフには、予め私がパニック障害であることと、私の恐怖の対象を認識しておいてほしい
・窓のあるLDR希望。ブラインドは明け、照明は明るくしてほしい
・一応麻酔分娩を希望するが、発作が出そうなときは相談させて欲しい
・出来るだけ薬は飲みたくないが、どうしても発作が出てしまいそうなとき、分娩中にパニック障害の薬を飲んでも良いか医師に判断して欲しい
・万が一緊急帝王切開になった場合、発作の状況によっては全身麻酔に切り替えて欲しい

これらの希望について、産院側も大変親身に相談にのってくれた。ただ唯一、帝王切開時の全身麻酔については最後の手段にしましょう、ということだった。
何故なら、全身麻酔にすると赤ちゃんまで寝てしまうので出産時のリスクが上がるから、とのことだった。
下半身だけの麻酔で帝王切開を行うのにはそう理由があるのだということをこのときに知った。(それまでは産声が聞けるから下半身麻酔なのかな?くらいに思っていた)

先生からは「いつでも全身麻酔に切り替えはできる状態だから大丈夫。まずは下半身麻酔で頑張ってみましょう、まあ、緊急帝王切開にならないことが一番ですけどね!(ニコッ)」と言われた。
正直、私もはじめてのことで、その瞬間にならないと発作がでるかどうかも分からない。
全てが、「やってみるしかない」状態。

産院側に伝えるべきことは全て伝えた。あとは、当日なるようになる、だ。そう思いながら、出産の時を待った。そして39週2日、ついにそのときが来たのである…。



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ママーレコーレ編集部

ママのあれこれを皆でシェアしたい」という想いに共感して集まった、あれこれ肩書きを持った人たち。