【海外で出産】ドイツ出産記#1 クリニックに着くまで
26.November.2011
前提:出産場所はドイツ、クリニックは年に約1000出産という規模、
Babyfreundliches Krankenhaus 赤ちゃんに優しいクリニック。
(ここにはこだわった。)
私の妊娠中は健康そのもの。
そして私はシングルマザー、付き添い人は一切なし。
結果:出産時間7時間ほどの、横になって片足上げての普通分娩
会陰裂傷、推定全治6週間の激しいイボンヌ
陣痛中にアロマバスに入れてもらうことを楽しみにしていたし、
そもそも水中出産をしたかったのだが、
それらを実現するには、ありがたいことだが、
あまりにも時間が足りなかった。
おしるしやら陣痛やら の投稿が18日の19時過ぎ。
ここから起こったことをまとめてみようと思う。
11/18 19:00頃自宅
だんだん、局部が重く痺れる感じの鈍痛が4-6分間隔で
定期的にくるようになる。
面白いほど時間通りに痛みがくるので、すでに愉快さすら感じている。
「くるぞくるぞくるぞ おお来た!時間通り!素晴らしい!」みたいな。
あまりにも下半身がだるく、座ったまま動けなくなってきたので、
そのままネットゲームをして遊ぶ。
出産が近づいてるという実感は全くなかったが、それでも
・5分間隔が2時間続いたら と
・喋れない、本も読めない、いっぱいいっぱい
になるほどの痛みになったらタクシーを呼ぼうと考える。
20:00頃
一応聞いてみようかな、と助産婦さんの携帯に電話をしてみたものの繋がらず、
「一体どのくらいの陣痛間隔になったら病院に行けばよいのでしょうか」
とSMSを送る。
20:20
5分間隔が続き、たまに3-4分間隔にすらなるが、痛みがそれほどでもない。
とはいえ不安になってきたので、産む予定のクリニックに電話。
電話を取ってくれたのがなんと、今さっき電話して
つながらなかった助産婦さん。
(彼女、当然ながら仕事中は携帯に反応しない。)
彼女はこのクリニック付きの助産婦であり、
私のNachsorgehebamme
(産後に自宅訪問してアドバイスをくれる助産婦)でもある。
いつも不定期に勤務している彼女の勤務日にあたったのは、ラッキーすぎる。
「あなた自身はどう感じるの?
私は、ぼちぼちこちらへ向かうといいんじゃないかと思うよ」
と言ってもらうも、21時になってもまだ5分間隔になっていたら行こう
とゲーム再開。
21:00
5分間隔が2時間続いた。しかしまだ我慢ができるため、あと30分待とうと決心。
「大体さ、全然はっきりした痛みがないから
クリニック行けばいいのか否かよく分からないんだけど」
と中の人に愚痴ったら、次の5分の波でクソ痛い陣痛が来る。
すぐに非礼を詫びたら、次からの陣痛が和らいだ。中の人こわい。
この辺りから、もうクリニックに行かなきゃだめなんだろうな…
とだらだら考え始める。
(出産する、ではないところがミソ。)
ちびトランクの中身を最終確認し、足りなかったお菓子を詰め込む。
21:40
行くのやだな…と若干憂鬱になったところで、
またも中の人から激しく痛い陣痛を見舞われる。
さらに激しい胎動のおまけもついた。
それに急かされるように勢いでタクシー会社に電話、
数分後には車中の人になる。
タクシーのおじさんに、昔は男は分娩室に入ってはいけなかったから、
その間に酒場で一杯やったもんだが、
最近は…とかいう今昔話を聞かされた。
自分から「今陣痛中なんです」と言ったためか、おじさんの性格のためか、
乗車を嫌がられることは意外となかったし、
出産へ向かう妊婦を乗せるのは慣れっこのようだった。
領収書をきっちりと頂く。
(あとで保険会社にタクシー代を出してもらうため)
22:00クリニック
分娩室受付で助産婦と爽やかにごあいさつ、まず診察室で子宮口を見てもらう。
「6cmだわ、りりさんいいタイミングで来たわねー」
まだまだ開いてないから家に帰れ、と言われると思っていたので、
これには一安心。
CTGの部屋が準備されるまで、分娩室から
あああー…ああああううううう…うううああああ…ああああ……
と、低めの苦しむ声が継続的に聞こえてくる。これは怖い。
ヒトの本能がびびる感じの深刻な怖さだ。
お化け屋敷のBGMとして分娩室の音声を流したら、
トラウマになる人が続出するに違いないと思う。
どうやら今晩は4人の妊婦が押しかけるという大盛況っぷりらしい。
助産婦いわく、だいたい19日周期でこういう盛況日が来るとのこと。
月とはあまり関係がないのだろうか。
22:20
CTG部屋でCTG開始。自分の陣痛の波を眺めながら過ごす。
少し目を閉じると眠れそうだ。
陣痛マックスの時はグラフが富士山みたいになるとネットで読んだが、
自分はまだまだだな、明日あたりに出産だなと考える。
分娩室からは叫び声が聞こえていたが、直後に聞こえた赤ちゃんの産声に、
こちらまで目が潤んだ。
Youtubeの出産ビデオで何度も見たように、
私も出産直後は感涙するんだろうと思うが、
出産するという実感が、未だに全くわかない。
続きます。
ママーレコーレ編集部
ママのあれこれを皆でシェアしたい」という想いに共感して集まった、あれこれ肩書きを持った人たち。